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私は何者なのか?

彼とは26歳のときに結婚しました。

当時、同棲をしていた彼に、夜景が観える星つきレストランでプロポーズをされ婚約。関西の有名ホテルにて、美男美女の友人に囲まれながら、盛大に結婚式をあげました。

夢のハネムーンは、ハワイのディズニーホテルに宿泊。

大好きなミニーやドナルドと写真を撮り、イルカの背に乗って泳いだり、ハワイで一番美しいと言われているハナウマ湾でダイビングをしたりして、1週間滞在。

自分で言うのもなんですが、そこそこ映える恋愛、映える結婚だったと思います。


当時のわたしのまわりには、婚活中の友人がたくさんいました。彼女たちは、わたしのことを羨ましがってくれました。


「早く結婚できて羨ましい!」
「星つきレストランでプロポーズとかやばい!」
「何年も同棲してたのに、別れなかったのすごいね!」

わたしは、こんな言葉をもらうたびに嬉しくなり、他者より自分の価値が上がったように感じました。まるで勝ち組です。


これが当時のわたしが精一杯つくった
『 幸せに魅せるシナリオ 』でした。

わざわざ幸せに魅せていたのには、理由があります。

それは、ほんとうは、私が不幸だったから。




わたしは16歳のころから恋愛依存症に陥りました。

恋愛依存症とは、アルコール依存症の恋愛版です。
わたしの場合は、恋愛が少しでもうまくいっていないと、または男性から「愛されていない」と感じると、重圧な禁断症状が出ていました。

たとえば、強迫的な愛されていない感覚、孤独感、絶望感、空虚感、無気力、不眠、食欲不信など。

文字にしてしまうと簡単ですが、恋愛依存症の禁断症状はかなり苦しいものです。

恋愛(男性との関係)がなくては生きていけない状態だったので、16歳から結婚するまで、彼氏がいなかった時期はありません。

頻繁に禁断症状が出ていたため、幸せとは程遠い、不幸な人生を生きていました。

恋愛依存症だったわたしは、自己肯定感は低かったですが、無駄に高いプライドだけはありました。

だからこそ、不幸であることを隠すために、幸せに魅せることに必死だったのです。


強迫的なほど愛されていない感覚
を持っていたわたしは、彼がわたしを愛してくれてるのか、私自身も彼を愛してるのか、まったくわかりませんでした。

もっとハッキリ言うと「 確実に愛されていない 」し、彼を「 ダメな男 」だと思いながら結婚しました。

メンタルが健全な方からすると、頭に「???」が浮かぶことでしょう。

独身時代、婚活アプリや街コンを積極的に利用していた時期があります。

「外見で人生が決まる」と考えていたわたしは、43キロ・Fカップのボディラインがわかる服装をキメ、女性の武器を最大限までアピール。

上から下までCHANELやルイヴィトンのようなハイブランドで身を固め、つねにバッチリメイク。

水商売のアルバイト時代に学んだトーク力をつかって「 理想の男性探し 」をしていました。

言い寄ってくる男性はそこそこいましたが、彼より魅力的で惹かれる男性に出会うことはできませんでした。

それどころか、他の男性を知るたびに、
彼の良さや魅力を思い知るだけ。

彼との恋愛で辛いことはたくさんありましたが、好きな気持ちも依存する気持ちも両方ありました。なんとなく「運命の相手」だと感じていた部分もあります。

それに、16歳から不幸な恋愛を繰りかえし、男性嫌い・男性不信になっていたため、新しい恋愛をはじめる勇気がありませんでした。

実家にも安心できる居場所はなく、独りになるのが怖かったわたしは、彼にしがみつくように結婚しました。

いま振り返ると、彼にはすごく失礼なことをしたと思います。

わたしが結婚したのは、ちょうど自己肯定感や男性心理が流行りだしていた時期。

なんとしても幸せになりたかったわたしは、インスタグラムで発信されている、恋愛インフルエンサーさん、恋愛カウンセラーさんの教育系アカウントをフォローしました。

しかし、そこで説かれているのは

⚪︎ 行動に移さない男はダメ
⚪︎ 大切にしてくれない男はダメ
⚪︎ 男がベタ惚れしてないとダメ
⚪︎ ダメな男とは別れないとダメ
⚪︎ 頑張らないといけない恋愛はダメ

このような「100%間違いない正解」でした。
ときすでに遅し。もう、遅かったのです。

「わたし、失敗したんだ」
「わたし、負け組なんだ」
「わたし、愛されてないんだ」
「わたし、離婚しなきゃ幸せになれないんだ」
「わたし、また独りなんだ」

幸せになるために学んでいたけれど、すでにダメな男を選んでいるわたしには「 別れる以外の選択肢 」は残されてないようでした。

負け組であるショック
離婚しなくてはいけないプレッシャー
誰にも愛されてないことの絶望感
誰にも頼れない話せない恐怖と孤独感

毎日心が押し潰されそうでした。


20歳頃から、恋愛依存症やネガティブな性格を治すために、いろんなカウンセラーさんのカウンセリングに通ったり、自己啓発セミナーに参加してきました。

数年ものあいだ外見や内面を磨くために、そこそこのお金は投資しましたし、幸せになるための努力もしてきたつもりです。

そんなことも全部、全部全部全部全部 無駄 だったんだと思い知りました。


メンタルが不安定な中、インスタグラムのストーリーではこんな投稿が飛び交っていました。


「自己肯定感を高めたおかげで、理想の彼と出会えました♡♡♡」「勇気を出して、大切してくれない彼と別れました!!!これからがんばります!!!」

このような人生を変えた組の強い女性が続出するたびに、人生を変えられない組の弱い自分を責めました。

いくら頑張っても愛されない【無価値】
何度も同じ失敗を繰りかえす【無能】
女性として魅力のない【ブス】

クソみたいなわたしに、3つの称号を渡してやりました。



強い自己否定をしていたせいで、半年以上ものあいだ毎日泣いていました。

盛っていません。事実です。ネガティブな思考が一日中暴れまくって止まらなかったのです。

出勤する朝、自転車をこぎながら泣き、昼間は涙をこらえながら働いて、帰りの夜も自転車をこぎながら泣きました。

キッチンでも料理をしながら泣き、お風呂場でも泣きました。

ベッドに入るもののネガティブな思考が止まらず、なんとか寝たあとも頭をグルグルフル回転させていました。

毎日毎日、過去の後悔や未来の恐怖、幸せになるための作戦など、いったりきたりして考えていました。

あとから知りましたが、この状態を「反芻思考」と呼ぶそうです。


彼に依存していた私にとっては、
別れても地獄、別れなくても地獄。

こじらせ女子なんて言葉では足りず、もはや廃人。


わたしが廃人になったのは、これが初めてではありません。

「もう、だれでもいいからわたしを救い出してほしい」「もう、だれでもいいから愛されたい、必要とされたい」

こう嘆いていれば、不思議と新しい男性が現れました。しかし、『 わたしを救ってくれる理想の男性だ!と感じても、結局は裏切られる 』のが定番の流れ。

そんな失敗経験を、何度も繰りかえしていたため「他力本願は叶わない」ことをすでに悟っていました。

「 もう誰も助けてくれない。 」


史上最大の廃人モード
になり、強烈な絶望におそわれていたあの日の深夜、ゾンビのようにトイレにすがりつき、お尻をおしつけるべき便座の穴に顔をおしつけ、目からボロボロと滝のように涙を流しました。

ついに、わたしはトイレの中で、16歳、いやもっと昔から持ちつづけていた願い「愛されたい」を捨てることになりました。

「もう誰かに期待するのはやめる!!!」
「自分の力で這いあがってやる!!!!」
「自分でじぶんを幸せにしてやる!!!!」

いま思えば、この瞬間に、やっとこさ本当の愛を掴むスタート地点に立つことができていたみたいです。



はじめまして。満月(ミツキ)です。

わたしの昔話を読んでくださり、本当にありがとうございました。

じぶんの顔にも彼の顔にも泥を塗るような話を書くことには、ほんとうに悩みました。

しかし、こうして恥ずかしい話を書けるのは、いま、ほんとうに幸せだからです。


わたしは、史上最大の廃人モードになったおかけで『 幸せに魅せるシナリオ 』どおり進んでも幸せになれないことを自覚できました。

もう幸せに魅せる生き方はやめようと決意し、現実逃避をやめ、真剣に恋愛依存症の問題と向き合うことを決めました。


恋愛依存症になって10年目のことです。

そこからわたしは、幸せに魅せるため、彼に愛されるために使っていた時間やエネルギーを、じぶんを変えるため・じぶんを愛するためにひたすら投資。

学んだことを無心で行動に移し、じぶんを変えることだけに集中するように努めました。

そうすると、不思議と彼も少しずつ変わりはじめ、すでに諦めていた彼との関係を劇的に改善することに成功したのです。



じぶんを幸せにすると決めたあと、心理学や脳の仕組みを本格的に学び、過去の苦しい恋愛は、自分の無意識(潜在意識)の影響を大きく受けていたことを知りました。

スピリチュアル的な話ではありません。


わたしの場合は、顕在意識では「愛されたい」「幸せになりたい」と嘆いていましたが、潜在意識では「愛されること」「幸せになること」を避けていたということがわかりました。

ご存知かもしれませんが、脳の意識の割合は顕在意識(有意識)が3%で、潜在意識(無意識)が97%だそうです。

97%の潜在意識は強力。だからこそ、どんなに努力をしても苦しい恋愛ばかりを繰りかえしていたようです。

あの数々の苦しい恋愛は、たまたま男運が悪いのではなく、偶然ではなく、必然だったということ・・・


これを知ったときは、目が飛び出るかと思いました。



現在、私は カウンセラー・ライター職の「心美矯正師」として活動しています。

主な仕事内容は、noteやTwitterによる発信活動、心理分析、心理療法によるカウンセリング。

⚪︎ 思考の歪みの矯正
⚪︎ メンタルの歪みの矯正
⚪︎ セルフケアによるメンタル磨きの指導

など。

過去の人生や恋愛から学んだこと、じぶんを変えるために学んだこと、愛し愛される関係を築くために学んだことを最大限に活かした仕事をしています。

学んだことを行動に移し、メンタルを磨きあげた結果、人生も恋愛も劇的に変わりました。


一石二鳥どころの話ではありません。


いま、私は夫を大切にしているし、
夫も私のことを大切してくれています。

今後のわたしの人生に、ドラマティックなワクワクを与えてくれるベストパートナーのような存在。

わたしは、この素敵な関係がどこまでパワーを増すのか、そしてどこまで続くのかチャレンジしたいと思っています。


このnoteには、人生という貴重な時間を、恋愛に捧げていた過去のわたしに、もっと早く伝えてあげたかったことを残していきたいと思っています。

そして、何十年も夫婦仲が悪かったわたしのお父さんとお母さんに、もっと早く伝えてあげたかったことを残していきたいと思っています。


どうか、わたしのnoteが、あなたの幸せの伏線になりますように。

恋愛をとおして、あなたの人生が劇的に変わりますように。


さぁ、そろそろ孤独な世界から抜け出しましょう。
最高級のパートナーシップにつながる、新しいシナリオへ進みはじめましょう。

わたしとともに。


2020.10.2
我が家のベランダから、
暗い夜空を照らす満月の下で

満月(ミツキ)