セックス依存症とは? 〜彼がセックス依存症かもしれない方へ〜
(最終更新日:2023.3.2)
そんな方向けの記事です。
元 恋愛依存症(共依存症+回避依存症)
脳のしくみや心理学を学び、恋愛依存症の克服・回避依存症の夫との関係を劇的に改善。
現在は「恋愛依存症・回避依存症の専門家」として活動。心理資格は5つ。
noteやX(Twitter)による発信活動、心理分析、心理療法によるカウンセリングサービスを提供。
※ Xの本アカ@loveshare0001
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※ くわしいプロフィール
セックス依存症とは
セックス依存症とは、日常生活に大きな支障をきたすとわかっていても、セックスや自慰、風俗、AVなどで得られる性的な満足感を過剰に求めてしまう依存症のことです。
セックス依存症は恋愛依存症と同じく、なかなか気きにくい心の問題です💭
なぜなら、セックスを求めることも恋愛を求めることも、すべての人間にとって"ごく自然で当たり前の欲求"だからです。
特に性欲は、食欲や睡眠欲と同じく私たち人間の本能的な欲求のひとつ。人間が生き物として存在を維持するために備わっている大切な機能といえます。
求めることが当たり前であるからこそ、たとえそれが過剰なレベルであったとしても、周囲も自分自身も気づきにくく、なかなか問題視されません。
ですが、セックスにしても恋愛にしても、"日常生活に支障をきたしたり、他人に迷惑をかけたとしても求め続けてしまう(求めずにはいられない)"というのは問題であり、立派な依存症だと言えます。
一般的な解釈では
と思われることが多いですが、
セックス依存症者にとっては「セックスを求める = 性欲」ではありません。
セックス依存症者がセックスを求めるのは、
という理由が大半です。
セックス依存症の疑いがあるパートナーの浮気や不倫に困っている方は「その相手のことを好きだからじゃないの?」と思われるかもしれませんが、実際はそうでないことがほとんどです。
セックス依存症者の場合は、ふつうに生活をしているだけでは耐えられないほどの心の飢えを感じていて、(そのままだと辛く苦しいので)その飢えを満たすためにセックスを求め続けている、というケースが大半になります。
セックス依存症者にとってセックスは、単なる性欲処理ではなく心の飢えを満たしてくれる行為なのです。
チェックリスト
✓ セックスだけが生き甲斐
✓ 唯一無二のストレス解消法=セックス
✓ セックスをやめたいのに、やめられない
✓ セックスしてるときだけ心の穴が埋まる
✓ セックスしてるときだけ愛されてる感じがする
✓ セックスしてるときだけ自分の存在価値を感じる
✓ セックスしてるときだけ生きている実感が得られる
✓ セックスを求められたときだけ自分の存在価値を感じる
✓ セックスをした後は、罪悪感や自己否定などネガティブな感情に苛まれる
✓ セックスをするために、生活に支障をきたすほどのお金を費やしている(風俗代、デート代など)
✓ セックスへの執着が原因で、性病、家庭不和、社会的地位の損失、金銭的圧迫、性犯罪を経験したことがある
セックス依存症の2つのタイプ
セックス依存症は、以下の2つのタイプに分かれます。
▼ 物依存タイプ
物依存タイプは、
です。
男性が上記のような性的コンテンツを利用する、なんてことは一般的によくあることですから、周囲も本人もなかなか問題視しません。
ですが、恋人や配偶者と一緒に住んでいる場合は、性的な「物」への過剰な関心が明るみになり、揉め事になりやすいです。
特にその恋人や配偶者が恋愛依存症である場合、強い嫉妬心や束縛心があるため、大きな揉め事に発展することも多いです。
▼ 人依存タイプ
人依存タイプは、
です。
人依存タイプは、さらに
不特定多数の人とのセックスに依存するタイプ
特定の一人とのセックスに依存するタイプ
に分かれます。
一般的にセックス依存症と言えば、人依存タイプをイメージする方のほうが多いかもしれません。
人依存タイプの方は
などの問題に繋がりやすいです。
このように、セックス依存症者は物依存と人依存の2つのタイプに分かれます。
物依存にしろ人依存にしろ、「いい加減やめなければ・・・」と思っていても、やめられないのがセックス依存症です。
セックス依存症者自身も「またやってしまった・・・」という罪悪感や自己否定感、自己嫌悪に苛まれることも少なくありません。
そして、そのような精神的ストレスを解消するために、さらにセックス依存を加速させる・・・という悪循環に陥るのです。
【代表的な3つの心理】セックス依存症者はセックスをすることで心の●●を満たしている
最後は、人依存タイプのセックス依存症者は、セックスをすることで「心の何を満たしているのか?」について解説していきます。
代表的な心理は、
など、これら3つの心理が隠されています。
以下、具体的に解説します。
❶ 愛されている実感
セックス依存症者は、日常的に感じている「誰からも愛されてない」という感覚を、セックスをして「愛されている」と実感することで心を満たしています。
なにか健全な方法で「愛されている」と実感できれば良いのですが、セックス依存症者は、セックスをしているときや、異性からセックスを求められているときしか「愛されている」と実感できないため、セックスを求め続けてしまうというわけです。
※ すべての恋愛依存症者や共依存症者がセックス依存症になるわけではありません。
❷ 性的な魅力の実感
セックス依存症者は、日常的に感じている「性的な魅力がない」という感覚を、セックスをして「自分には性的な魅力がある」と実感することで心を満たしています。
セックス依存症者は、セックスをしているときや、異性からセックスを求められているときしか「自分には性的な魅力がある」と実感できないため、セックスを求め続けてしまうというわけです。
❸ 精神的ストレスからの解放感
セックス依存症者は、日常的に感じている精神的ストレスを、セックスをして解放感を味わうことで、心を満たしています。
なにか健全な方法で精神的ストレスを解放できれば良いのですが、セックス依存症者は、セックスをしているときや、異性からセックスを求められているときしか解放感を実感できないため、セックスを求め続けてしまうというわけです。
❸に当てはまる方は、ふだんから
などの性格的特徴があります。
このような性格だと、日常的に精神的ストレスが溜まることは容易に想像がつきますよね。
ただ、セックス依存症者の場合、「セックスで精神的ストレスをきちんと解消している」というよりは「セックスによる強い刺激や快感に没頭することで、"一時的に"頭のなかから精神的ストレスの存在を消し去っている」という感覚に近いです。
この状態は、あくまでも一時的なその場しのぎにすぎません。
そのため、いつまでも精神的ストレスに苛まれ続け、結果的にセックスを求め続けてしまうというわけです。
以上、セックス依存症者の代表的な3つの心理でした。
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