【専門家が解説】恋愛依存症「間違った治し方」「正しい治し方」 〜男女ともに有効〜
👸恋愛の国のシンデレラ
「 恋愛依存症の治し方を調べたら、
・自分に自信を持つこと
・自分を好きになること
・大切にしてくれない彼と別れること
・恋愛以外に夢中になれる趣味や仕事を見つけること
こんな方法が載っていました。自分なりに頑張ってみようとは思いましたが、正直むずかしいです。やっぱり恋愛依存症って治らないんですかね…。」
このようなご相談にお答えします。
上記のような項目は恋愛や人生において大切なことばかりですが、
じつは"恋愛依存症の治し方としてはすべて間違い"となっています。
恋愛依存症だった私も初めて知ったときは驚きましたが、その治し方自体が間違っているので、治らなくて当たり前だったんですよね。
ここからは
ネット上の恋愛コラムやSNSに横行している「間違った治し方」について明かしていき、
恋愛依存症の専門家だからこそ知っている「正しい治し方」
をまとめていきます✍️
大前提、恋愛依存症は不治の病ではありませんので、正しい治し方に取り組めば、だれでも治すことができます。
元 恋愛依存症。
脳のしくみや心理学を学び、恋愛依存症の克服・回避依存症の夫との関係を劇的に改善。
現在は『 恋愛依存症の専門家 』として活動。心理資格5つ。相談件数1万件〜。
noteや X による発信活動、心理分析、心理療法によるカウンセリングサービスを提供する。
※ Xの本アカ@loveshare0001
※ Xのサブアカ@loveshare0002
▼ 恋愛依存症の間違った治し方 〜男女ともに共通〜
冒頭でお伝えしたとおり
このような治し方は、すべて間違っています。
そもそも、これができたら私たちは悩んでいないのです。
恋愛依存症だった私は、あるカウンセラーに「自信をもって!大丈夫!」「良い男はたくさんいるよ!そんな男とは別れたほうがいいよ!」ということを言われたのですが、
「そんな誰にでもいえる励ましを聞くために1万円払ったんじゃない💢」と腹が立った経験があります。
いま思えば、腹が立って当然なのです。だって、そのカウンセラーは明らかに間違ったことを言っていたのですから。
まずは「なぜ間違っているといえるのか?」このあたりを解説したうえで、正しい治し方をお伝えしましょう✍️
間違っている理由は以下のとおりです。
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× 自分に自信を持つこと
→ 恋愛依存症のときは自信が削ぎ落とされるような「不幸な恋愛」の真っ最中、または自信が持てなくなるような経験を数多くしてきたケースが大半なので、自信を持ちたくても持てません。
これは自己肯定感にも同じことが言えます。恋愛依存症者がプロのサポートもなく自己肯定感を高めるのは至難の業です。なぜなら高めようとしても、すぐに自己否定感が上回り、イタチごっこのようになるのがオチだからです。「自己肯定感を高めましょう」という意見は山程ありますが、成し遂げられる確率は極めて低いです。
× 自分を好きになること
→ 恋愛依存症のときは、彼のことが一番好きなのです。(本心では好きなのか依存なのかわからずに悩むことが多いけど、結局好きだという結論にいたる)
そのため、自分を好きになろうと頑張ったところで、結局彼を超えることはありませんので、恋愛依存症を治すことができません。
× 大切にしてくれない彼と別れること
→ これも大間違いです。そもそも恋愛依存症のときは、彼に依存しているので別れたくても別れられません。むしろ恋愛依存症の症状が悪化するのでタブーとされています。
無理やり別れようとする方もいますが、すぐに精神的に不安定になり、結局ヨリをもどしたくなります。
DVなど命に危険がともなうケース以外は、恋愛依存症がある程度改善してから別れるほうが安全です。
たまたま振られてしまって別れることになるケースもありますが、まだまだ彼に依存しているので復縁を狙う方は多いし、そのあと新しい彼ができるまでは「様々なネガティブな感情(後述する禁断症状)」との戦いになります。
× 恋愛以外に夢中になれる趣味や仕事を見つけること
→ 恋愛依存症のときは、恋愛(彼との関係)こそが"生きがい=生きる意味"になります。
だからこそ、「恋愛依存症のまま恋愛以外に夢中になれる趣味や仕事を見つけること」などできるわけがないのです。
かりに好きな趣味や仕事が見つかったとしても、結局それが恋愛を超えることはないので、夢中になりたくてもなれません。それが恋愛依存症という病です。
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このような理由から、世間一般で言われている治し方は大間違いであり、再現性が低すぎます。
そもそも上記のような項目は、正確にいえば恋愛依存症の治し方ではなく
なのです。
ほんとうは、恋愛依存症を改善できたからこそ
自分に自信を持てたり、自分を好きになれたり、(そのときに本人が望むのなら)大切にしてくれない彼と別れることができたり、恋愛以外に夢中になれる趣味や仕事を見つけることができるのであって、
いまリアルタイムで恋愛依存症を抱えている方が成し遂げられることではないのです。
(↑ こう言われたほうが、たぶん納得できるはず。だってこれが真実だから💡)
私自身も経験したことですが、間違った治し方で頑張ろうとすればするほど、当たり前ですが恋愛依存症は治らないため
「やっぱり私には直せないんだ」
「不幸なまま生きていくしかないんだ」
などの自己否定感や絶望感を強めることになります。
治るどころか、さらに精神的に追い込まれますので注意が必要です。
ちなみに
と気になる方もいるかもしれないので、私の考察を書いておきたいと思います。
考えられる一番の理由は、
正しい治し方を知らずに、間違った治し方を悪気なく語ってしまっている発信者が多いから
だと考えられます。
恋愛依存症の正しい治し方について深く理解しているのは
しか知り得ません。
「専門的に」というのは、本やネットで独学するのではなく、恋愛依存症の克服にまつわる心理学講座を受けたり、一流の専門カウンセラーに弟子入りして直接学ぶということです。
ですが、おそらく多くの発信者はそれには該当していません。
だからこそ、本やネットから間違った情報を取りいれ、それが正しい情報(正しい治し方)だと誤解したまま悪気なく語ってしまっているのだと思います。
そして、その間違った情報を見かけた別の発信者が、特に深く精査することなくさらに間違った情報を拡散させてしまっている…というのが現状だと読んでいます🧠
ただ誤解のないように言いますが、
これらが恋愛や人生において大切であることは真実です。
発信者がこれらについて説くことは正しいことですし、それをあなた自身が学ぶというのも素晴らしいことです。
ですが、これらを「 恋愛依存症の治し方 」と言ってしまったり、そう勘違いさせるような表現をしているとしたら、それは間違いになります。
あと念のため書いておきますが、
Googleで「恋愛依存症 治し方」と検索すると、臨床心理士や公認心理師などの国家資格をもったカウンセラーのホームページなのにも関わらず(もろに典型的な)間違った治し方が書かれていることがあります。
それは私が推測するに、じつはホームページ内の記事を外注していて、素人の恋愛系ライターが(根拠のない一般論を見よう見まねで)執筆したものをチェックせずにそのまま残している…これが理由だと思っています。
本来カウンセラーは記事を書くプロではないため、ホームページ内の記事を外注するのは、わりとよくあることです。
なんであれ、Googleで上位にあがってくる記事が「正しい情報」とは限りませんので、
↑ このような情報や意見をみかけたら「これは間違った治し方なんだな〜」とスルーするようにしてください。
▼ 恋愛依存症の正しい治し方 〜男女ともに有効〜
前置きが長くなりましたが、ここからは恋愛依存症の正しい治し方をお伝えしましょう。
正しい治し方は、大きく分けて3つの方法があります。
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❶ 過去のトラウマを癒す
❷ 「 彼 」ではなく「 自分 」に意識を向ける時間を増やす
❸ 恋愛依存症特有のネガティブな感情を手放す
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以下、くわしく解説します。
❶ 過去のトラウマを癒す
過去のトラウマとは、
この2つのことです。
トラウマというと大袈裟に聞こえるかもしれませんが、
トラウマは「親に捨てられた」とか「親に虐待された」とか、一般的に「その体験は不幸すぎだし明らかにエグいよね」と思われる体験だけではありません。
たとえば
このような、一般的にごくありふれた体験もトラウマになることが多いです。
そう、トラウマは一般の方が想像する以上に形成されやすいということです。意外ですよね。
このトラウマを抱えたまま生きることは、私たち人間にとって非常にツラいことなので、なにかしらの代償行為で癒そうとします。
たとえば、暴飲暴食、仕事、お酒、ギャンブル、セックス、恋愛など。
そうしたものに意識を集中させ、あらゆる快感や安心感などポジティブな感情を得ることで、一時的にトラウマを抑えようとしています。
だから人間は、そうしたものに依存(それが無くてはならない状態)するようになります。
これが依存症の原理であり、その代償行為が私たち恋愛依存症者にとっては「 恋愛(彼との関係)」だったということです。
では、依存症の原因であるトラウマたちはどうすれば癒せるかというと、
このようなステップが必要になります。
このステップは通称『 インナーチャイルドセラピー 』と呼ばれていて、恋愛依存症を治すにあたり最も有効な療法だといわれています。
とはいえ、過去のトラウマの存在に気づき、それを癒すという作業はなかなか骨の折れる作業であるため、多くの方はイヤがるし面倒くさがります。
実際かなり高度な作業なので、カウンセラーにサポートしてもらわないとむずかしいところでしょう。
過去のトラウマを癒すことは「次元が違いすぎて話にならないほどの劇的な変化」を遂げられる作業なので、個人的には大好きなのですが、
トラウマと向きあうことに抵抗がある方・カウンセラーに頼らずに自力で頑張ってみたい方には、このさきの❷または❸の方法をオススメします。
以下の方法は、過去のトラウマと向きあう必要がない、別のアプローチで治していく方法になります。
❷ 「 彼 」ではなく「 自分 」に意識を向ける時間を増やす
恋愛依存症を治すにあたり大切なことは、仕事や趣味に集中することよりも、依存先を分散させることよりも、「自分」に意識を向ける時間を増やすことです。
恋愛依存症者は、24時間365日とは言いませんが、定期的に"彼のことで頭がいっぱい"になっています。
どんなときに頭がいっぱいになるかというと、主に彼との関係が良くないとき(自分が満足していないとき)です。
彼との関係が良いとき(自分が満足しているとき)は、別に彼のことなんてそこまで考えません。自分が恋愛依存症であることも忘れるくらい、ごく健全な生活をしています。
ですが、問題は
なのです。
特に深刻に悩んでいるとき(彼が愛してくれていないとき、彼に別れたいと言われたとき、彼の女性関係を怪しんでいるときなど)ほど、朝から晩まで彼のことが頭から離れなくなります。
アルコール依存症者がお酒を飲めなくなると、お酒のことが頭から離れなくなると同じです。
恋愛依存症を治すためには、このような依存状態を"健全な状態(彼のことで頭がいっぱいではない状態)に戻す作業"が必要になります。
そして、その方法としては
が重要になってきます。
私たちにとって"今やっている行動をただやめる(彼のことを考えない)"というのはむずかしいので、"今やっている行動を別の行動に置きかえる(自分に意識を向ける)"ということをしていくのです。
(このような治し方を心理の世界では認知行動療法と呼んでいて、近年メンタルクリニックでも主流になっている心理療法のひとつです。)
とはいえ、自分に意識を向けるとかいわれても、なかなかピンとこないと思います。
たとえば
などなど、このようなことに意識を向けることが『自分に意識を向ける』ということになります。
ただ、これまで彼のことで頭をいっぱいにしてきた方にとって、自分に意識を向けるという作業は、けっこうむずかしいことだと思います。(感覚的にどうすれば良いのかわからなかったりするので)
そのような方に私がオススメしたいのは『セルフカウンセリング』に取り組むことです。
下記の記事は有料になりますが、セルフカウンセリングができる具体的な方法を3つほどお伝えしています。
セルフカウンセリングは自分の内面と向きあう作業なので、そのやり方に従い、それを実践するだけで、必然的に(彼のことではなく)自分に意識を向けられるようになります。
恋愛依存症を治したい方は 冒頭部分 だけでも読んでみてはいかがでしょうか。
なども多数載せています。
彼のことではなく自分に意識を向ける時間を増やしていくことができれば、彼の存在が頭のなかから程よく薄れていき、恋愛依存症は改善していきます。
❸ 恋愛依存症特有の「ネガティブな感情」を手放す
恋愛依存症特有のネガティブな感情は、通称「禁断症状」と呼ばれています。
禁断症状が現れる主なタイミングは
です。
(※ 99%の恋愛依存症者は、上記のとき以外は基本的にメンタルは安定しています。なに不自由なく暮らせるので、自分が恋愛依存症だと気づいていない方も多いです。)
禁断症状といっても、アルコール依存症者のように手が震えたり、幻覚がみえるような明らかに異様なものではありません。
恋愛依存症の場合は、"しずかに、でも確実に心を蝕む様々なネガティブな感情"が禁断症状なのです。
▼ ネガティブな感情(禁断症状)リスト ▼
上記が、恋愛依存症特有のネガティブな感情です。
もちろん、このような感情は どのような人でも感じうることなのですが、
恋愛依存症者の場合は、これらの感情が『彼との関係(恋愛)にまつわるキッカケで生じやすい』のと、その感情が生じる『頻度』や『程度』が健全なレベルをこえているのです。
わかりやすく図にすると、
こんな感じ。
悩みがあっても寝たら忘れる!マインドを変えたらメンヘラが治った!という方は実際にいますが、それはあくまでも"健全なレベルだったから乗り越えられた"だけです。
逆に、恋愛依存症者が必死にメンタルを磨こうとしても、いつまでも彼との関係(恋愛)で悩み続けてしまうのは、それだけネガティブな感情が強烈だということです。
同じ恋愛依存症でもネガティブな感情の『頻度』や『程度』には個人差がありますが、その感情が強迫的であればあるほど、理性では抑えられなくなり、自分の行動がコントロールできなくなります。
(いわゆる自爆をくりかえすタイプの方はこれ。※ すべての恋愛依存症者が自爆をするわけではありません。)
恋愛依存症者は、このようなネガティブな感情を抑えるために「彼のことを精神安定剤」として求め、依存を強めています。
たとえば、あなたが孤独感や空虚感、愛への渇望を抱えていたとしても、
目のまえに愛しい彼が現れて「 大好きだ。愛してるよ。いつも本当にありがとう。これからもずっと一緒にいよう」と言って、ギュッと強く抱きしめてもらえると、そんなものは一瞬で吹き飛びますよね。
みるみる生きる活力が湧いてきて、一気に人生が薔薇色に変わるはずです。
このような経験は、恋愛依存症者なら何度か経験したことがあるでしょうが、これは彼を精神安定剤(愛というドラッグ)にしている証拠です。
そうすることの一番の問題は、この話のように「うまいこと彼が精神安定剤になってくれる機会」が圧倒的に少ないことです。
アルコール依存症なら、自分の好きなタイミングで(お金さえあれば)お酒を飲むことができますが、恋愛依存症の場合、彼のタイミングでしか彼(からの愛)を得られませんよね。
ようは、彼が唯一の精神安定剤であるにも関わらず、精神安定剤の役割を果たしてくれないのです。
だからこそ、恋愛依存症者の心はいつもいつも飢えているし、(精神安定剤が手に入らないがゆえに)強烈なネガティブな感情に苛まれ、彼のことで頭がいっぱいになり、依存状態を維持してしまっているのです。
恋愛依存症を治すためには、このネガティブな感情を徹底的に手放していくことが重要になります。
ネガティブな感情さえ自力で手放すことができれば、メンタルは安定するため、彼という精神安定剤に依存する必要がなくなるからです。
恋愛依存症を治したいなら、いま自分が抱えているネガティブな感情を、彼という精神安定剤に頼らずに自力でコントロールしていくことが大切です。
先述した下記の記事では、その具体的な方法を解説しています。
この3つのセルフカウンセリングに取り組めば、あなたが今抱えている様々なネガティブな感情を手放すことができます。
ちなみに私のセルフカウンセリングは、よくある質問形式のワーク(自分の頭で考えて紙に書かなければいけないタイプのワーク)ではありません。
ほかの本やnoteだとそのようなワークが多いですが、あれは正直難易度が高いと思います。
おそらく、ふだんから内観(自分の内面を分析すること)に慣れている方・もしくは内観のセンスがある方しか再現できない方法でしょう。
私が伝授しているセルフカウンセリングは、質問形式のワークが苦手な方にもオススメできるものになっております。
これまでほかの本やnoteを読んでも変われなかった方も、一度試してみてはいかがでしょうか。
私はここで、応援しています😊
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